「ケアする人も楽になる マインドフルネス&スキーマ療法 BOOK1」読了
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巷でよく聞く「マインドフルネス」だが、私はまだよくわかっていない。
若い時は、認知行動療法などの本を読み漁ったが、もう記憶になし。あの頃は、森田療法の本がやたらと多かった気がする。森田さんが考案したのに、森田さん以外の人が本をたくさん出していたりして、不思議であった(若かったからそう思ったのだろう)。
本の内容はというと、主に認知行動療法(以下、CBTと略す)とマインドフルネスである。
タイトルにあるスキーマ療法というのは、CBTから発展したもので、CBTは症状を軸にしてものを見るが、スキーマは価値観に軸をおいて見るといった感じだ。なんとなく伝わるだろうか?
著者の伊藤絵美さんは、臨床心理士、社会保険福祉士である。
「その道のプロなんだろうな」とプロフィールだけでもそう思う。認知行動療法の手法を行って、20年なんだそうだ。
内容はここで多くは語らないが、なんとこれ続くのである!!!!!
タイトルをよく見ると「BOOK1」とある。「BOOK2」があるのである!
長年、抱えた傷というのは短期間で治るものではないのだ。読んでいると、著者の伊藤さんがn長い時間をかけて患者さん(マミコさん)を見守り、固まってしまった心を溶かしていく姿が窺える。
私が印象に残ったのは、レーズンをマインドフルネスに食べるという「レーズン・エクササイズ」だ。じっくり時間をかけてレーズンをたった一粒食べる。食べるまでにも、匂いを嗅いだり、手の上で転がしたり、一粒のレーズンから、たくさんの事を感じ取るのである。
これで思い出したのが、パラシュート部隊(福岡のお笑い芸人さん)の利きお菓子のYouTubeである。「目を瞑って食べると、こんなに違うものに思えるのか」というような感想をお二人がおっしゃっていたが、それを思い出した。
私たちは、普段、そんな食べ物をじっくり食べることがあるだろうか。感触、味の変化、匂い、一つ一つをじっくり感じて食べてるだろうか。食べ物に限ったことではない。一つ一つをじっくり見たり、考えたりすことは少ないのではなかろうか。
レーズン・エクササイズは他の食べ物を食べるときにも応用できる。このエクササイズをすることによって、一つ一つの感じ方、体験を大切に思えるようになるそうだ。
私も是非ともやってみようと思う。
このほかにも、心の傷を癒していく過程や方法が、患者さんのマミコさんを通して語られている。
初めてマインドフルネスの本を読むならば、とっかかり安いので、軽く読めると思う。専門的、学術的なものを求めている人はこの本は、合わないかもしれない。この本は、実用書だ。
私もマミコさんを通して、思い当たることも多かった。感情をじっくり細分化していけば、いずれ見えてくるものがあって、自分をに優しくできるのかもしれない。
さて「BOOK2」はどうなるのでしょうな。
参考に(?)、パラシュート部隊さんの利きお菓子のYouTube:『矢野持ち込み企画「俺はコンビニのお菓子全部食べてる!」味覚だけでどのお菓子か当てられる?』を貼っておきます。
伊藤絵美著/発行者:医学書院
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