写生
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私は今まで写生しただろうか??
と考えた。写生というのは、美術界ではどんなことを指すのか、言葉そのままで受け止めていいのかわからなかったので、とりあえずコトバンクで調べてみた。
「見たままを描く」という認識であっているらしい。
最近、日本画の本を読んでいる。
それで写生に対する印象が変わった。
今はスマートフォンやデジタルカメラがあるので、そのものを写して持ち帰ることができるが、写真がなかった時代はもちろん写生していたのだろう。
そんな当たり前のことに、私は今日という日まで注目していなかった。
図書館から借りた速水御舟の画集を見いていた。
どういう生い立ちで、どういったことがあって、この絵を描いたか。そして、どんな批判を受けたのか、そんな賞賛を受けたのか、どうしてこの表現に行き着いたのか。
そういった目で色々な角度から、画集の絵一枚一枚を見るようにした。
そして「写生が大事だ」という事に気がついた。
写生は絵を習っている人からすると基本中の基本で当たり前のことなのかもしれない。
でも、私はそんなこと気にせずにイメージが浮かんだら、それを起こして描いてきた。
私には「写生して、それを持ち帰って描く」という概念がなかった。写生からものを吟味して描こうとしたことがなかった。
でも、描こうとした対象のイメージや私なりの解釈は損ねたくないので、それに近付けようと写生はせずとも、本物を見てから描こうとはしてきた。
浮かんだイメージを絵にする時に写真やその実物を見る。必要ならば、自身で実物の写真を撮りに行き、下絵はそこから立ち上げることが多い。
今日は鳥を見ていた。
先月描いてほったらかしにしてある絵がある。薄くて長い板にカンバス(麻)の切れ端を貼ったものだ。切れ端は画材屋さんからいただいてきたものだ。
それに、私なりの氷の水面を描いた。
氷の水面の上に鳥を描きたいと思っていて、今日は鳥をずっと見ていた。
小さなメモにサッとスケッチもする。
鳥は動くから、よく見る。
目でその線を捉えたら、その線を逃さないように出来るだけ、メモの上に再現する。
じっくり見て詳細を紙に描いて帰りたいと思った。
今日から写生を始める。
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