「ぼくの地球を守って」全21巻、日渡早紀(著)、読了。
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白泉社の少女漫画である。
青春だ!!
私が学生の頃、友人が貸してくれた漫画だった。
当時は、最終巻が出る前に学校を卒業してしまったので、友人とは別の進路になった私は、物語途中までで、自分で途中からも漫画を買うこともなかった。
だから、物語の最後はどうなったのか知らなかった。
最近、知り合いがご自宅やお店の整理をなさったとのことで、漫画を処分する話を聞いていた。
この「ぼくの地球を守って」は知り合いが元々買い揃えてずっと部屋にあったものになる。漫画の話をしていたら「あれ、最終回知らないの?!」という話になり、私に貸してくださったのだった。
漫画自体、随分長い間、読んでいなかった。
私は何をしていたのだろう、最近。
色々とあった。
悲しいことも、嬉しいことも。
礼服をまだクリーニングに出していない。
今年入ってから、何やらそんなことばかりで忙しかった。
気持ちがいまだに追いつかない。
私が学生の頃は周りがよく漫画を貸してくれた。
ありがたかった。
私は家が貧乏だったので、本を買うことができなかった。
たまにお小遣いを貯めて買うことがあったが、貯まるまでの期間が長くて、小説は学校の図書室で借りて読むことが多かった。
図書館は家から少し距離があって、いくことがあまりなかった。
住んでいたアパートの斜め前が小さな書店だった。同級生の祖父母が経営していた小さな小さな書店だった。
小学生の頃はそこで「りぼん」「なかよし」を時々買った思い出がある。たまに違う雑誌の付録をオマケでくださったりした。
私の歳の離れた兄が、毎週ジャンプを買ってきていた。私はジャンプだけは毎週読むことができた。あの頃のジャンプは140円だったか?160円だったか?
今の自販機のジュースくらいの価格だったな。
あの頃に読んだ名作がいまだにドラマになったり、映画になったりで、この頃は驚いている。
とても良い時代に生まれたのだと思った。
「ぼくの地球を守って」はファンの間では通称「ぼくタマ」と略されていた。
それがとても懐かしかった。
漫画を読んで懐かしくなった。
漫画の内容というより、「ぼくタマ」を借りて読んでいた頃が浮かんで懐かしくて仕方なかった。
あの頃、まだ何も知らなかった、いろんなこと。
もう将来に何も期待していなくて。自分が余命宣告通り死ぬことに期待していた。
学校の先生に「美術科のある学校へ行かないのか?」と何度も聞かれた。
行きたかった。
あの時、もう「美術とは関わることはないだろうな」と思っていたが、今こうして体調が不安定ながらも絵を描いている。
ありがたいことだと思う。
医師の余命宣告があっさりと外れて、私はこうしてまだ生きている。
この私の暗さが「ぼくタマ」の紫苑にピッタリと合って、読みながら泣いた記憶がある。
あの当時、その暗さがしっくりきた。
私はもちろん戦争孤児ではないのだが、私と紫苑が違うところは、私の頭が悪いことだな。
物語のように前世があるのなら、私は何をしてしまったのだろう。
きっと横柄な悪いやつだったに違いない。
今、こうして弱い体で弱者の気持ちを察することができるから。
物語はハッピーエンドであった。
ネタバレしてしまうが、アリスさんと輪くんは、結ばれたのだった。
うん、最後まで読みました!
私が驚いたのは、東京タワーでの小倉甚八さんのファッションが「彼に何があったのだ?」という豹変ぶりなファッションだったこと。(そう思ったのは私だけなのだろうか。)
当時、本を貸してくれていたSちゃんは元気だろうか。
彼女とは未だに年賀状だけは続いていて。立派なお母さんをやっているようだ。
またいつか会えたらいいな。
こんこんと数日、眠っていた私だが、前世の記憶は全くないのだった。
もし覚醒したら、私も「ムー」を持って、仲間と待ち合わせよう。
もし瞬間移動できるなら、友達に会いに行きたい。
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