「百年の孤独」ガブリエル・ガルシア=マルケス(著)、読了。
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この本は、ラテンアメリカ文学なのだそうだ。
そんなことも知らず。
私がこの本を読みたいと思ったきっかけは、5月にギャラリーに展示する作品の画題に関連すると思ったからだ。
私は「預言者」という画題で作品を作ろうとしていたのが、昨年末。
書店に平積みされていたこの本が目に入った。
本の裏書きには「預言者」という言葉は出てこないが、書店のポップだったと思う「預言者」という言葉が書かれていた。
この数年の私の暮らしぶりでは本を買うことは贅沢なことで、年末もあって買うことができなかった。
それで、図書館で予約した。
数年後に私の手に回ってくるのではなかろうかと思いながら。
この本を読まずに作品制作に取りかかった。
作品は私なりの解釈で三種類作った。
ただ、統一感の無さから、周囲にはあまり良い印象を与えずに終わった。
ただ、私はせめて自分を労ってやろうと思う。
「ベストは尽くした!よくがんばった!」
この本は名もなかった土地が村になり、やがて市になり、そして消えてしまった、そこで暮らした5世代にわたる一族の物語である。
巻頭の家系図を見て「ぎゃー」となった。
私はラテン系の方々の風習は知らないのだが、父の名前を息子につけ、息子の名前を子供につけ、、、という風に名前が名付けられ、一族の中で同じ名前が何度も出てくるので、頭が混乱する恐れを懸念したからだ。
それで、私はこの本の口コミを先に読んでから読み始めたのだが、その口コミの中にあったアドバイス「自分で家系図を書きながら読むと良いです」というのがあって、それを採用した。
B4のコピー用紙に家系図を書きながら読んだ。
書きながら読みをして、読み終わる頃にはコピー用紙の一面が埋まった。
作中に同じ名前でもわかりやすいように描かれているので、そこまで苦労することはなかった。
巻頭に簡単な家系図は最初から記載があるのだが、登場人物を取り巻く一族以外の人々の名前は記載がないので、やはり自分で家系図と周辺人物の氏名を書きながら読むと非常に読みやすいと思う。
「家系図を書きがながら読む」をお勧めします。
物語は現実とファンタジーが混在するような印象だ。
現実感のある場面が続いたかと思うと、空から大量の花が降ってくるような世界観もあって、不思議な感覚になる。
タイトル通り、一族の各人が孤独を抱えており、その孤独も描かれている。
どんな国、世界で生きようと誰しもが皆、各々で孤独を抱える。
それは共通なのだということ、それが分かった気がした。
ちなみにこの物語、Netflixでドラマ化されている。
相関図だけ見て「これは無理!」と思った方々は、映像化されたものを見るほうがいいかもしれない。
(聴き慣れない外国の名前が沢山あると「ぎゃー」と混乱するのは私だけなのだろうか)
いつもの読書より読み終えるまでに倍時間がかかったのだった。
私は今回、ラテンアメリカ文学を初めて読んだ。
この本に限らず、「もっと歴史を勉強しておけばよかった」と思うこともしばしば。
学生の時に得る学校での知識は、決して無駄ではなく人生を豊かにすることの変えることができるので、今、学生の皆様はぜひ歴史の勉強をして欲しいと思った。
そんなでこんなで、これを読むと孤独に悩んでいる人は少し楽になるかもしれないな。
どこにいても、孤独は続くよ、どこまでも。
でも、それはきっと悪いことじゃない。
読書も孤独だからなぁ。
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